【ゲンキの時間】その頭痛、原因は何?専門医が解説する意外な頭痛と対策

頭痛痛みに顔をしかめる女性

2025年5月4日放送のゲンキの時間で頭痛の原因と解消方法について紹介されました!

教えてくれたのは埼玉国際頭痛センター センター長の坂井文彦さんです。

頭痛の原因と対策

季節の変わり目などに多くの人が経験する頭痛は、現在日本人の4人に1人が悩まされているとされる「国民病」です。

頭痛の原因は天気や空腹、筋トレ、ストレスの解放など、日常生活のあらゆる場面に潜んでいます。

今回は、日本初の頭痛外来を設立した坂井先生監修のもと、様々な頭痛の原因と正しい対策法を紹介してもらいました。

コロナ禍以降増加?「出不精頭痛」

原因:運動不足や長時間同じ姿勢を続けることで起きます。
特に高齢者や中高年の方に多く、コロナ禍で外出を控える習慣がついた人に増えています。

メカニズム:運動不足や長時間同じ体勢でいると、筋肉の血行が悪化し、疲労物質が蓄積されます。
これにより筋肉に炎症が起こり、痛み物質が産生されて頭痛が引き起こされると考えられています。

症状:「頭全体が締めつけられるような鈍い痛み」。これは「緊張型頭痛」と呼ばれ、肩や首の筋肉の緊張によって起こります。

対策:
肩回し運動~腕を胸の高さまで上げ、頭を動かさずにリズミカルに肩を回転させます。
緊張型頭痛が起きた時に2分間程度行うのがおすすめで、普段から行うと予防にもつながります。
首の後ろの「圧痛点」(筋肉の凝り)をほぐし、血流を改善することで頭痛が緩和されます。

休日に要注意!「週末頭痛」

原因:頑張っていた状況から解放され、ホッとした時に起こる頭痛。ストレスからの解放が原因の一つです。また、休日の長時間の寝坊や二度寝も原因となります。

メカニズム:
・ストレスからの解放~仕事中などは血管の拡張や収縮をコントロールするセロトニンが活発に活動していますが、休日になると脳がセロトニンの活動量を低下させ、自律神経が乱れることで頭痛が引き起こされます。
・長時間の睡眠〜睡眠中は脳内の血管を拡張させる副交感神経が優位になり、長時間寝ることで必要以上に血管が広がるため、起床時に頭痛が起きることがあります。

症状:こめかみの血管が脈打つような痛み、これは「片頭痛」が原因です。

対策:
・ホットミルク〜寝る前にホットミルクを飲むことでリラックスでき、自律神経が安定して良質な睡眠が取れます。
これにより血管の過度な拡張が起こりにくくなり、ストレスや疲労の蓄積も改善されて頭痛が起こりにくくなります。
・患部を冷やす〜片頭痛が起こっている場合は、拡張している血管を収縮させるために冷却シートなどで冷やすのが効果的です。
・暗い部屋での休息:電気を消した部屋で休息を取りましょう。

歌いすぎると危険?「カラオケ頭痛」

原因:狭い部屋で歌い続けることによる体の酸素不足です。

メカニズム:酸素不足になると、体が脳に酸素を送るために血管を拡張させようとします。
これにより片頭痛が起こりやすくなり、長時間の歌唱は徐々に酸欠が進む可能性があります。

対策:水分補給や休憩をこまめに行い、予防しながら歌を楽しみましょう。

意外な落とし穴「唐辛子頭痛」

原因:唐辛子に含まれるカプサイシンです。

メカニズム:カプサイシンには血管を拡張させる働きがあります。

対策:辛いものを食べて頭痛が起こる人は、辛いものをなるべく控えるように工夫しましょう。

危険な頭痛や注意すべき頭痛

・「二次性頭痛」:脳に別の病気があり、その症状として頭痛が起こるもので、緊急性がかなり大きい頭痛です。
突然起こる強い痛みなどが特徴で、代表的な疾患はくも膜下出血や脳出血と言われています。
・「群発頭痛」:痛みがえぐられるように強いのが特徴です。
加えて、痛む側の目から涙が出る、真っ赤に充血する、鼻詰まり、鼻水といった特徴的な症状が現れます。

近年増加中!「後頭神経痛」

原因:後頭部にある神経(後頭神経)の炎症です。
首や後頭部の筋肉の緊張に影響されると言われています。
スマホの見すぎやパソコンのやりすぎに注意が必要です。
他にも、季節の変わり目やストレス、帯状疱疹などに感染し免疫力が低下した際に炎症が起きて発症することもあります。

症状:突然のしびれ、刺すような痛み、電気が走ったような痛みが後頭部や首の辺りに感じることが多いです。
発作的に起こり、数秒から数分で治まることもありますが、数日間続く場合もあります。
一度発症すると、風邪とは異なり、繰り返すことが少なくありません。

治療:市販の鎮痛剤は効果がない場合があり、炎症を抑える薬が効果的です。
専門医に相談の上、自分に合った薬を処方してもらいましょう。

複数の種類の頭痛がある場合の対策

緊張型頭痛(首回りの血管収縮が原因)と片頭痛(脳の血管拡張が原因)の両方の症状がある場合は次の対策を試してください。

対策:首の後ろを温めて血流を促しつつ、全体を冷やして血管を収縮させるのが効果的だと考えられます。
前の方を冷やし、後ろの方を温めるのが最も妥当な方法です。

頭痛は本人にしか分からない症状であり、周囲の理解とサポートも重要ですが、「頭痛ごときで受診しなくても良い」と考えないでください。

もし頭痛のために生活や仕事に支障が出るような時は、必ず専門医を受診してください。

まとめ

頭痛には、日常の中に潜む意外なものから、危険なサインである可能性のあるものまで、様々な種類があります。

ご自身の頭痛の原因を知り、適切な対策を行うことが大切です。

今回の記事を参考に、快適な毎日を過ごしましょう。

もし気になる症状や、生活に支障が出るほどの頭痛がある場合は、迷わずに専門医に相談してください。

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